保険料負担者以外の人が受け取った保険金(贈与税の誤りやすい事例)

【事例】
一郎さんは自身が契約者になっている生命保険契約の満期一時金を受け取った。
しかし、この生命保険契約の保険料は父親である太郎さんが負担していた。
この場合の課税関係はどうなるのか?
【誤った取扱い】
保険契約者である一郎さんが満期一時金を受け取っているので、一郎さんの一時所得として所得税申告を行った。
【正しい取扱い】
生命保険契約の契約者が一郎さんであっても保険料の負担をしたのが父親である太郎さんとのことですので、一郎さんは太郎さんから満期一時金を贈与にり取得したものとみなして贈与税の課税が行われます。
根拠法令(相続税法5①)
生命保険契約の保険事故(傷害、疾病その他これらに類する保険事故で死亡を伴わないものを除く。)又は損害保険契約の保険事故(偶然な事故に基因する保険事故で死亡を伴うものに限る。)が発生した場合において、これらの契約に係る保険料の全部又は一部が保険金受取人以外の者によつて負担されたものであるときは、これらの保険事故が発生した時において、保険金受取人が、その取得した保険金(当該損害保険契約の保険金については、政令で定めるものに限る。)のうち当該保険金受取人以外の者が負担した保険料の金額のこれらの契約に係る保険料でこれらの保険事故が発生した時までに払い込まれたものの全額に対する割合に相当する部分を当該保険料を負担した者から贈与により取得したものとみなす。
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この記事を書いた人

相続専門税理士 伊東 秀明
愛知県名古屋市出身。
名古屋市と東京虎ノ門の2拠点で活動する相続相談所レクサーの代表。
税理士、行政書士、宅地建物取引士の3つの資格を武器に年間300件以上の相続総合コンサルティングを手掛ける。
20歳の頃、実家が相続税で失敗したことをきっかけに相続専門の税理士を目指し、26歳で開業。
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