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交通事故の損害賠償金に相続税はかかるのか?

この記事の執筆者

愛知県名古屋市を拠点に活動する相続専門家集団レクサーの代表税理士。
20歳の頃、実家が相続税で失敗したことをきっかけに相続税専門の税理士を目指し、26歳で開業。

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伊東 秀明

交通事故で親族を亡くした方からこんな質問をされることがあります。

 

「交通事故の加害者から受け取る損害賠償金に相続税はかかりますか?」

 

今回は、損害賠償金を受け取ったときの税金上の扱い方を解説します。

 

損害賠償金は相続税の対象になるのか?

交通事故の被害者が死亡したことによって加害者から支払われた損害賠償金に相続税はかかりません。

 

 

ただし、次のような場合には損害賠償金であっても相続税の対象となりますので注意が必要です。

 

①損害賠償請求に係る係争中に亡くなった場合

②損害賠償金が確定し、受取前に亡くなった場合

 

 

ここからは、この二つのケースの扱い方についてご回答します。

 

 

損害賠償請求に係る係争中に亡くなった場合

交通事故に限らず、損害賠償請求を行っている途中で亡くなった場合には「訴訟中の権利」を有していることになります。

 

「訴訟中の権利」の財産評価方法について財産評価基本通達ではこのように規定しています。

「訴訟中の権利の価額は、課税時期の現況により係争関係の真相を調査し、訴訟進行の状況をも参酌して原告と被告との主張を公平に判断して適正に評価する。」

 

相続税の申告期限までに損害賠償額が決定した場合には、その決定した金額を財産計上することになります。逆に、相続税の申告期限までに損害賠償額が決まっていない場合には、過去の判例による損害賠償額や弁護士の意見を参考に評価するしかないでしょう。

 

 

損害賠償金が確定し、受取前に亡くなった場合

この場合には、損害賠償金を受け取る権利「未収金」として受け取る予定の損害賠償金を財産計上して相続税の申告をすることになります。

 

まとめ

損害賠償金の取り扱い方は状況に応じて柔軟に処理する必要がありますので、注意が必要です。

 

交通事故の損害賠償金が相続税の対象になるか否か不安な方は一度ご相談下さい。

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