水道施設利用権(水道負担金)に相続税はかかるのか?
賃貸アパートや賃貸マンションの建築時には水道局(自治体)から水道負担金(水道負担金)の支払いを求められることがあります。
納得いかないけど、仕方がないから支払ったという方もいるでしょう。
今回は、そんな水道負担金に相続税はかかるのかというテーマで解説していきます!
※ちなみに、税金や会計の世界では水道負担金(水道加入金)のことを「水道施設利用権」と呼ぶことがあります。
水道施設利用権の所得税上の取り扱い
毎年の所得税を計算する上で水道施設利用権は繰延資産として耐用年数15年で償却を行います。
例えば、300万円の水道負担金を支払ったのであれば、毎年20万円ずつ経費にしていくイメージです。
水道施設利用権の相続税上の取り扱い
早速結論ですが、相続税を計算するうえで水道施設利用権は
財産として計上しません。
相続税の計算上、「財産」とは金銭的価値のあるものです。
水道施設利用権の場合には建物の建築には負担せざるを得ないものですが、
「水道施設利用権だけを売却できるのか?」
を考えたときに、単独では売却できないと言わざるを得ません。
相続税計算ではこの「単独では価値がない」という点に着目して財産計上を行わないものとして取り扱います。
なお、非上場株式の1株当たりの純資産価額の計算に際しては、資産性なしと判断して取引相場のない株式の評価明細書第5表(1株当たりの純資産価額の評価明細書)の「帳簿価額」欄にも計上を行いませんのでご注意を!
まとめ
水道施設利用権のように会計上「繰延資産」として取り扱われるものは、経済的価値の有無によって財産計上を行うか否かを判断する必要があります。
個々の財産的価値の判断を誤って財産の計上漏れや、過剰計上しないように注意しましょう!
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この記事を書いた人
相続専門税理士 伊東 秀明
愛知県名古屋市を拠点に活動する相続専門家集団レクサーの代表税理士。 20歳の頃、実家が相続税で失敗したことをきっかけに相続税専門の税理士を目指し、26歳で開業。
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